第1回「暗闇カフェ&BAR」のレポート 作成者 杉本梢
【総勢15名が暗闇体験!?】
北海道初の試みともいえる、第1回「暗闇カフェ&BAR」を開催しました。視覚障害をもった方も含め、15名の方+盲導犬に参加していただけました。参加者の方から続々と、「また、参加したい!」という感想が届いています。
3時間のうち最初の1時間がエンターテイメント仕立ての暗闇体験でした。暗闇になる前は、初対面の方を目の前に緊張の面持ちでしたが、体験が始まった途端、一気にコミュニケーションが活発になりました。
体験内容は、下記の4点。
- すすきの街中から「暗闇カフェ&BAR」へ向かう
※着席型で音声による体験
- グラスを探す
- グラスに自分が飲みたい飲み物を注ぐ
- グラスに氷を入れる
- スナック菓子を食べる
「ウーロンハイ飲む方いますか?」
「オレンジジュースのキャップはどこですか?」
「このボトルは何が入っているの?」
「グラスから手を放したくない!」
「グラスのどこまでお酒が入ったかわからない。」
「氷入れたいので、氷をまわしてください!」
「このお菓子、長細い。何のお菓子だろう?これは、丸い。おせんべい?」
「このお菓子何味かな?チーズの匂いがします!」
「これ、どっかで食べたことあるんだよな。」
【暗闇でにんまり】
初対面の集まりとは思えないほど、どんどん会話が飛び交います。見えないのでより情報を得ようという気持ちから、発する言葉が増えていきます。企画者としてコミュニケーションをより多く図って欲しいと考えていたので、その光景に暗闇でにんまり。
【暗闇体験の効果】
残りの2時間は店内を通常の明るさに戻し、聴覚や触覚で楽しめるクイズやゲームをしたり、全く見えない方たちの生活の工夫をお話ししたりして終始盛り上がりました。
最初の暗闇体験を通し、協力し合えたことで一体感が生まれました。また、自然と言葉を交わしていたので、暗闇ではない空間になっても和気藹々とした雰囲気の中交流を深めることができたようです。
【想像を超えた盛り上がり!】
企画者が想像していたよりも、ずっとずっと交流が活発になりました。ご案内事項をお伝えするために、マイクで話し出すのをためらってしまうくらいの盛り上がりでした。
本当に、企画者冥利に尽きます。
【参加者の声】
- Aさん
暗闇を体験することで自然と視覚障害について理解が進んだ。とても勉強になったし、知ることができて本当によかった。
- Bさん(視覚障害をおもちの方)
久しぶりに楽しくお酒が飲めました。1人で行ったことのないお店で飲むのは15年ぶりです。福祉に興味のある方が多かったような気がしましたが、知らない話も聞けてためになりました(テーブルの上のものを確認する方法も知りませんでした)。暗闇の中で音を聞く体験をすることは見えている人の行動を変えるかもしれませんね。参加者で「見えている人は光がないと動けないから大変だな」とおっしゃっていましたが、僕も明かりがなくてもほとんど困りません(体内時計を調整するのに光を浴びるぐらいですかね)。
今回、体験した見えている人が「聞こえているけど聞いていなかった音」を聞き始めたら、視覚障害者の行動を理解できるようになるかもしれませんね。
- Cさん
視覚に障害をもっているもっていないに関係なく、飲む場が欲しかったので参加した。楽しく飲めたので、また参加したい。
【次回開催について】
日時:10月3日(木)19時~22時
テーマ:秋を全身で堪能しましょう!

